幸せな子犬、幸せな家族、幸せな仕事。

    前回のブログ投稿から早くも1か月が経ちました。日に日に寒さが増し、すっかり冬らしい季節になりましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。もりたさんちのマルチーズです。

    当犬舎では、この季節に備え、石油ファンヒーターやガスファンヒーター、エアコン、炬燵(こたつ)、ホットカーペット、パネルヒーターなど、さまざまな暖房器具を準備しています。一部はすでにフル稼働中です。特に、9月9日にアンナが出産した子犬たちにとっては、初めて迎える冬。この小さな命たちが快適に過ごせるよう、毛布を敷いたりヒーターを活用したりと、私たちも工夫を重ねています。

    さて、今年も残すところあとわずかとなりました。今年1年を振り返り、皆さまにとってどのような年だったでしょうか。私たちにとっては、多くのご家族との素敵な出会いに恵まれ、当犬舎のマルチーズたちが幸せを運ぶお手伝いができた、とても充実した1年でした。もちろん、アクシデントなど思い通りにいかないこともありましたが、振り返れば心温まる瞬間がたくさんあったように思います。

    とはいえ、実はもりたさんちのマルチーズには、年末に向けてまだ大切な仕事が控えています。それについては、記事の後半でご紹介いたしますので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。

    はじめに

    もりたさんちのマルチーズは、「千年の都」京都で、世界最古の愛玩犬として知られるマルチーズを専門に扱う犬舎を運営しています。紀元前から人々のそばに寄り添い、愛と幸せを届けてきたこのマルチーズこそ、世界に平和と調和をもたらす存在だと信じています。

    私たちは、「もりたさんちのマルチーズには、純血種としての本来のマルチーズが受け継がれている」と自信を持ってお約束します。その背景には、長年にわたる経験とマルチーズに対する深い愛情があります。一頭一頭が持つ無限の可能性を大切にしながら、彼らが人々に笑顔をもたらし、幸せな絆を築いていけるよう努めています。

    40年以上にわたり、300頭以上の命の誕生に立ち会った経験から、私たちは常にマルチーズの健康と幸せを最優先に考えてきました。その美しさと温かな性格で多くの飼い主さまに愛されてきたマルチーズ。その本来の魅力を守り、次の世代へと受け継ぐことは、私たちの大切な使命です。

    「ひとりでも多く、幸せな飼い主を。一頭でも多く、幸せなマルチーズを。」

    この経営理念のもと、私たちはこれからも皆さまに喜んでいただけるよう、日々努力を重ねてまいります。

    最近のお問い合わせ状況

    先日、東京にお住まいの方から仮予約のお電話をいただきました。誠にありがとうございます。お話の中で、その方が過去の記事「さようなら、モモ。」を読んでくださったことを伺いました。記事を読みながら、ご自身のお子さまと重なる部分があったようで、涙が溢れたとお話しくださいました。

    「さようなら、モモ。」は、多くの方々から反響をいただいた記事です。「涙が止まりませんでした」という心のこもった声を、今でもたびたびいただきます。実際、私自身もあの記事を書いた当時、モモとの別れを思い出しながら涙をこらえられず、泣きながら仕上げた記憶があります。そして、あれから1年以上が経った今でも、記事を読み返すことはできません。モモとの温かな思い出が鮮明によみがえり、涙が止まらなくなってしまうからです。

    マルチーズと共に生きることは、人生を豊かにしてくれるものだと私は信じています。しかし、現実として、彼らのほうが先に虹の橋を渡ることがほとんどです。その瞬間は、深い悲しみに包まれ、時には「もう二度とこんな思いをしたくない」と新しい家族を迎えることをためらう方もいらっしゃいます。家族同然の存在を失うことは、自分自身の一部を失ったように感じるものです。

    しかし、これほど強い感情の動きは、愛犬が人生にもたらした影響の大きさを示しているとも言えます。マルチーズは日々の生活に寄り添い、喜びや悲しみ、そしてときには怒りまでも共有してくれます。彼らの存在は、飼い主とペットという枠を超え、心の拠り所となり、人生を支えるかけがえのない存在となります。そして最後に、感謝と大きな悲しみを残して旅立ちます。その別れは確かに辛いものですが、まずはその愛に感謝し、彼らが与えてくれた幸せに思いを馳せるべきだと感じます。愛犬が去った後も、私たちは前を向いて歩んでいく必要があります。彼らは私たちの記憶の中で生き続け、色褪せることのない思い出として心に刻まれるのです。

    私は、一昨日の朝食の内容を忘れることがあっても、モモとの思い出や、一緒に布団で寝たときの柔らかく温かな身体の感触を鮮明に覚えています。その記憶を辿ると、自然と涙が溢れてくるのです。日々の生活で、これほど感情が揺さぶられる経験はそう多くはありません。感情が動くことは、生きている証であり、豊かな人生を送るために欠かせないものだと私は考えています。

    少々感傷的な内容となりましたが、仮予約をいただいた際にいろいろな思いが巡り、このテーマを改めて書かせていただきました。この記事が、皆さまにとって何かしらの気づきや共感をお届けできれば幸いです。

    最近のもりたさんちのマルチーズ

    今年も残りわずかとなりました。冒頭でもお伝えしましたが、もりたさんちのマルチーズでは、年内に大きな仕事がふたつ控えています。このセクションでは、その内容についてご報告いたします。

    年賀状の準備

    もりたさんちのマルチーズでは、当犬舎で生まれたマルチーズたちをご家族に迎えてくださった皆さまへ、毎年欠かさず年賀状をお送りしています。この年賀状は、私たちにとって感謝の気持ちを込めた大切なご挨拶です。そのデザインは毎回趣向を凝らし、試行錯誤の末に完成させています。

    正直に言いますと、凝り性な私にとって、年賀状作りは一大イベントです。最終的に仕上がるのはシンプルなデザインなのですが、その裏では、あれこれ切ったり貼ったり、追加や削除を繰り返しながら試案を重ねています。「こんなデザインに何日も?」と思われるかもしれませんが、その分、一枚一枚に私たちの思いが詰まっています。今年も皆さまのお手元に届けるべく、準備を進めています。どんなデザインになるのか、ぜひ楽しみにしていてください。

    アンディとケイツの子犬たちの誕生

    もうひとつのお知らせは、アンディとケイツの子犬たちの誕生です。少し驚かれるかもしれませんが、そうなんです。実は、アンナの出産から育児、新しいご家族とのやり取りに追われており、このお知らせが遅くなってしまいました。しかし、一か月ほど前に、かかりつけの動物病院でエコー検査を受け、無事に妊娠していることが確認できました。出産予定日は11月末から12月初旬。いよいよあと1週間ほどとなりました。

    現在も犬舎には新しいご家族を待つ子犬が2頭おりますので、少し慌ただしい日々が続いていますが、一頭一頭に全力を注ぐ気持ちは変わりません。新しい命の誕生を心待ちにしながら、しっかり準備を進めています。皆さまにも続報をお届けしますので、どうぞご期待ください!

    幸せな子犬、幸せな家族、幸せな仕事。

    ご存じの通り、9月9日にアンナがアンディとの間に子犬を出産しました。そして11月17日、長男のアル君は東京の木内さま、次男のマロン君は徳島県の江口さまに、それぞれ新しいご家族としてお迎えいただきました。

    私たちはこの日を目標に、毎日子犬たちのお世話に全力を注いできました。木内さま、江口さま、ともにとても温かいご家族で、私たちも幸せな気持ちになりました。同時に、「この日まで頑張ってきてよかった」と肩の荷が下りたような気持ちにもなりました。

    今回はお引き渡し当日の様子をご紹介いたします。

    お引き渡し当日の出来事

    木内さま(東京)

    お引き渡し当日、木内さまは東京からお越しになり、10時半にJR山科駅前で待ち合わせをいたしました。その後、私たちが車で犬舎までご案内しました。無事に到着後、犬舎でアル君との初対面の時間を迎えました。

    アル君は犬舎では元気いっぱいで大暴れしていましたが、この日は緊張のせいか少し固まっていました。それでも、木内さまご家族と徐々に打ち解け、安心した様子を見せてくれました。お母さまと息子さんのお二人でお越しいただきましたが、息子さんが私たちの息子と同じ小学校5年生ということで、親近感が湧きました。また、マルチーズを飼うのは初めてと伺いましたが、事前にしっかりと勉強されており、スリッカーブラシのメーカーまで把握されていたのには驚かされました。それだけアル君を心待ちにされていたことが伝わり、私たちも安心してお引き渡しできました。

    また、木内さまのご希望でペット保険に加入されたいということでしたので、事前に保険会社の担当者を手配し、直接ご説明を受けていただきました(もりたさんちのマルチーズは、ペット保険最大手のアニコム損保の正規代理店です)。

    江口さま(徳島県)

    午後には、徳島県からお車でお越しいただいた江口さまに、次男のマロン君をお引き渡ししました。今回は、先住犬の三太君もご一緒にお越しいただきましたが、三太君が非常にナーバスな状態となり、警戒吠えが続いていました。その様子に私たちも心配しましたが、後日「帰宅後は落ち着き、仲良くやっている」とのご連絡をいただき、本当に安心しました。

    お引き渡しの際には、事前にデータでお送りしていた各種書類(現物確認・対面説明実施確認書、生体保障制度約款、生体売買契約書)に加え、ワクチン接種証明書、マイクロチップ装着証明書、遺伝子検査結果などの確認や説明を行い、署名捺印をいただきました。

    また、駐車場の案内に不備があり、ご不便をおかけしてしまった点を、この場を借りて改めてお詫び申し上げます。現在、近隣の駐車場について調整を進めており、次回以降はスムーズにご案内できるよう改善に努めております。お手数をおかけしましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

    振り返って

    今回のお引き渡しを終え、改めてこの仕事の素晴らしさと重みを感じました。新しいご家族が、待ち望んだ子犬と初めて対面されたときの笑顔は、何度見ても胸が熱くなります。アル君、マロン君、それぞれが新しい環境に迎えられ、これから新しい絆を紡いでいく瞬間に立ち会えたことは、私たちにとっても何よりの喜びです。

    木内さまがお迎えされたアル君。初めて触れたその小さな体を、息子さんがそっと抱きしめたときの笑顔が忘れられません。「お兄ちゃんになる」という嬉しさと責任感がその表情に表れていて、これからアル君とともに成長していく姿が目に浮かびます。お母さまも、「アル君を家族に迎えることをとても楽しみにしていました」とおっしゃっていました。そのお言葉には、アル君を温かく迎える準備を整えてくださったご様子が感じられ、私たちも心が温まりました。アル君も、木内さまのもとで心穏やかに、愛情に包まれた日々を送ることでしょう。

    一方で、徳島の江口さまに迎えられたマロン君。お引き渡しの際、先住犬の三太君が緊張して吠えていたときも、江口さまご夫妻は終始穏やかな表情で、三太君とマロン君の関係を温かく見守っていらっしゃいました。その後、帰宅された江口さまから「最初はどうなるかと思いましたが、今では距離も縮まり、一緒に過ごす時間が増えています」とのご連絡と、仲睦まじい写真をいただきました。その様子に胸が温かくなり、マロン君が新しい環境にしっかり馴染み始めていることを実感しました。

    私たちブリーダーにとって、子犬たちが幸せなご家庭に迎えられることほど嬉しい瞬間はありません。それは、私たちがこの仕事を続ける上での最大のモチベーションでもあります。一方で、犬たちとの別れには、いつも少し切ない気持ちもついてまわります。子犬たちが巣立っていくたびに「大丈夫かな? 寂しくないかな?」と心配になることもありますが、その不安を超えるのは、ご家族の笑顔です。新しい飼い主さまの「大切に育てます」という一言が、私たちにとってどれほど励みになるかは言葉では表しきれません。

    また、この仕事の中で感じるのは、私たち人間が犬から教わることの多さです。マルチーズたちが人々の生活に与える喜び、癒し、そして絆の深さ。彼らはいつも無償の愛をもって接してくれます。そして、その愛情を受け止める飼い主さまとの関係が、こんなにも豊かなものになるのだと実感するたびに、私たち自身も幸せな気持ちになります。

    もちろん、業界全体にはまだ課題もあります。不適切な飼育や利益優先の業者の存在が、時折、私たちブリーダーの名誉を損なうこともあります。しかし、私たちはそれに負けることなく、一頭一頭の命に向き合い、ご家族との幸せな未来をつなぐために努力を惜しみません。

    お迎えの日は終わりではなく、新たなスタートです。アル君とマロン君が、それぞれのご家庭で愛され、幸せな日々を送ることを願ってやみません。そして私たちも引き続き、飼い主さまと愛犬の絆をサポートし続ける存在でありたいと思っています。

    今回のお引き渡しで、またひとつ素晴らしいご縁が結ばれたことに心から感謝しています。この経験を励みに、これからも誠実な姿勢でマルチーズたちの幸せを追求していきます。どうぞこれからも、もりたさんちのマルチーズをよろしくお願いいたします。

    今後の予定

    この記事を投稿した次の週末には、いよいよ長女の「ちゃろ」ちゃんと、次女の「ララ」ちゃんのご家族のお迎えが控えています。この一週間は、その準備に追われる日々となりそうです。17日には兄弟であるアル君とマロン君が一緒に巣立っていったため、残された2頭が少し寂しがるのではないかと心配していましたが、その心配は全くの杞憂でした。いまでは2頭で仲良くくっついて、まるで「私たちは大丈夫だよ」と言っているかのように穏やかに眠っています。

    一方で、心配事としてはケイツの出産が控えています。お腹は日に日に大きくなり、出産予定日は12月3日ですが、早まる可能性もあると考えています。現在、私たちは臨戦態勢に入っており、毎日の検温はもちろんのこと、犬舎から普段生活しているリビングへとケイツを移動させ、常に状態を確認できるようにしています。出産に備えた準備は抜かりなく進めていますが、「絶対に死なせない」という強い覚悟で臨んでいます。

    犬を家族として迎え入れ、その命を守ることは、私たちの最優先事項です。出産が近づくこの時期は、生活のあらゆる行動や予定が犬中心になります。外出のタイミングや予定の変更はすべて、彼らの命と健康を守るための判断に基づいています。また、ブリーダー同士で危機意識を共有し、万が一の事態にも対応できる体制を整えています。

    ケイツの無事な出産を祈りつつ、これからの数日間を大切に過ごしていきます。新しい命が誕生し、また新たなご家族との出会いが紡がれる日を心待ちにしています。

    今回はこんなところで

    ブログは毎週末の更新を目標としております。記事の共有や拡散をしていただけると読む人が増えて励みになります!どうぞ応援よろしくお願いします!

    全世界がマルチーズで繋がりますように。