大晦日。2025年を振り返る

ご無沙汰しております。もりたさんちのマルチーズ、森田です。
今日は12月31日。大晦日ですね。今年はいろいろなことがあり過ぎて、本当にあっという間に一年が過ぎてしまいました。
限界を感じて悩みこむ時期もありましたが、振り返ってみれば、やはりマルチーズたち、そしてマルチーズを通じて出会った多くの人たちに助けられた一年でした。
年始に掲げた目標も未達のまま、ブログや動画の更新もままならず、「この一年、私は一体何をやっていたのだろう」とふと思い返すこともあります。そこで今日は、この場を借りて今年一年を振り返ってみたいと思います。もしよろしければ、少しだけお付き合いください。
上半期

2025年の始めは、2024年11月末に誕生したケイツの子犬たちを、新しいご家族さまがお迎えに来るための準備に追われていました。
「お迎えの準備」と言うと、「育てた子犬をご家族にお引き渡しするだけでは」と思われるかもしれません。実は、単にお渡しするだけでなく、その裏側には膨大な作業があります。
子犬の社会化トレーニングやお世話はもちろん、健康診断、ワクチン接種、マイクロチップの装着・登録、遺伝子検査。さらに、事務的な面では請求明細書や売買契約書の作成、保険の手続き。仕上げには、足裏バリカンを含めたトリミングやシャンプー、爪切りなど、これらをご家族全員分、漏れなく行う必要があります。
また、ブリーダー業界では、現金の受け渡しと手書きの領収書だけで済ませるケースも少なくありません。しかし、私たちは「事務処理面でも信頼できる犬舎でありたい」と考えています。そのため、明朗会計な見積書(請求書)を提示し、ご家族が不利にならないよう配慮したきちんとした売買契約書を発行しています。
この業界は現金取引が多く、それゆえに履歴が残らず不透明になりやすいという側面があります。事実、売上除外などの脱税行為で検挙されるケースが毎年後を絶ちませんが、その温床となっているのが現金でのやり取りです。当犬舎ではコンプライアンス(法令遵守)と透明性を重視し、現金持ち込みによるお支払いは基本的にお断りしております。
こうした「当たり前のことを、ちゃんとする」作業に優先順位をつけていくと、どうしてもブログやSNSでの発信は後回しになってしまいました。私たちは、「子犬をお引き渡ししてからが、本当のお付き合いの始まり」だと考えています。「なんとなく問い合わせしづらいブリーダー」ではなく、「何でも聞ける実家のような存在」でありたい。そうしたスタンスから、すでにご家族が決まっている方々への対応を最優先させていただきました。
また、その他の大きな動きとして、経済産業省が所管する補助金の申請にも奔走していました。「どのような取り組みで社会に貢献するか」という事業計画書を作成するため、AIにも相談しながら書類を作り上げたのも、今となっては良い経験です。
下半期

夏から秋にかけては、出産ラッシュとなりました。
- 7月17日:ケイツが4マルを出産
- 7月23日:アンナが5マルを出産
- 10月22日:マナが5マルを初出産
次々と素敵なご家族さまが決まり、忙しくも本当に幸せな6か月でした。そして年末の12月11日には、ダウラが3マルを初出産してくれました。
ダウラの子犬たちはまだ情報を公開しておりませんが、年明け早々に公式ページにてお披露目予定です。見学も含めて受け付けておりますので、新しい家族さまのお迎えをご検討の方は、ぜひご連絡をお待ちしております。
総括
今年は、たくさんの幸せそうなご家族さまの笑顔に出会えた年でした。
正直に告白すると、私はこの仕事を周囲に胸を張って言えない時期がありました。「命をお金で売っている」という事実に、どこか後ろめたさを感じていたからです。昨今では動物虐待やペットオークションの問題、悪徳ブリーダーの存在などが取り沙汰されており、この業界が世間から厳しい目で見られていることも、痛いほど理解しています。
しかし、そう考えてしまうのは、私自身の中に「犬は『物』である」という古い価値観が残っていたからかもしれません。「命ある犬を物だと捉えるから、お金で売買することに抵抗を感じるのではないか」と自問自答を繰り返しました。
今の私は、こう考えています。極端な話、子犬という命そのものは無料(タダ)でいい。「私たちは犬そのものを売っているのではない。命を育むために費やした『時間と技術』に対価をいただいているのだ」と。
犬という命は尊く、本来プライスレスです。だからこそ、その大切な命を健康に、健全に育てるために費やした私たちの「時間」にお金を払っていただきたいのです。
「安い犬が欲しい」「お得に買いたい」。そのお気持ちは分かります。しかし、安易な安売りは、結果として犬の業界全体、ひいては犬たち自身を苦しめることになります。価格を安くするということは、作出にかける時間やコストを削る、つまり「時給を下げて、質を下げてくれ」と言われているのと同義だからです。
- 親犬の健康管理や、環境設備への投資
- 毛艶や涙やけ対策、素晴らしい骨格を形成する最高の食事環境(フリーズドライなど)
- 良い遺伝子、最高の血統を残すための学習や研究
- すべてのマルチーズに愛情を注ぐための大切な時間
これらを削り、目先の利益のために安売りをするブリーダーに、良いブリーダーはいません。自らの仕事の価値を下げ、勝負を避けているだけです。
・「安くしたんだから文句は言わせない」
・「安かろう悪かろう、あとは知らない」
そういった無責任な意識は、安い時給で働く意識の低さから生まれます。そんな環境で、ブリーダーたちは家族として迎える子を本当に大事にできるでしょうか。
「安い時給で、本当に良いものは生まれない」これは会社組織でも、ブリーダーの世界でも同じです。改めて、安易な値下げは悪であると、強く心に刻んだ一年でした。
話が少し熱くなってしまいました。
時折、ご家族さまから温かい言葉をいただくことがあります。
- 「素晴らしいお仕事ですね」
- 「尊いお仕事ですね」
- 「幸せなお仕事ですね」
そう言っていただけるたびに、私の中で凝り固まっていた意識も、少しずつ変わってきました。
当犬舎から子犬を迎えてくださった「すべての人たち」が、本当に幸せそうな笑顔を見せてくださる。それこそが、私たちの努力がすべて報われる瞬間なのです。
「こんなにたくさんの人に感謝され、幸せな顔を見られる仕事は、他にはないんじゃないか」最近は、そう思えるようになりました。
抱負
来る2026年は、気持ちを新たに以下のことに取り組みたいと考えています。
WEBサイトのリニューアル
数年前から言っていますが、今年こそは必ず。構想はずっとあるので、独学ですがサイト運営の勉強を続け、形にしたいと思っています。
英会話
「リアルタイム翻訳が進むこのAI時代に、今さら英語」と思われるかもしれません。
実は私、10年前の独身時代に海外出張をしていた際、会議をGoogle翻訳だけで乗り切った経験があります。業務連絡なら、それでもなんとかなることは身を持って知っています。
でも、私がこれから挑戦したいのは業務連絡ではありません。「熱意」を伝えたいのです。
というのも、将来的に海外のブリーダーとの交流を深め、アウトブリード(異系交配)の観点から外産のマルチーズを迎えることを検討しているからです。
海を越えて大切な命を託してもらう。その深い信頼関係を築くためには、コンピューター任せではなく、私の言葉と声で直接想いを届ける必要があると考えています。
サービス拡充
無事に採択された補助金を活用し、一眼レフカメラを導入します。当犬舎のマルチーズの魅力をより美しく発信するのはもちろん、お迎え時のサービスも強化します。「写真掲載割引」をご利用いただく際、これまでは室内撮影でしたが、今後は京都らしく「蹴上のインクライン」や「南禅寺」など、車ですぐのロケーションで撮影できたらと考えています。ご家族の記念に残る、最高の一枚をお届けしたいです。
未来
私たちの至上命題は、ドッグショーにて「当犬舎出身のチャンピオンを輩出すること」です。この至上命題は「もりたさんちのマルチーズ」のブリーダー間で完全合意している目標です。
そして、ご家族が私たちに何を期待しているかを常に考え、需要を見誤ることなくチャレンジを続けていきます。
また、当犬舎独自の取り組みである「おかえりプログラム(万が一の際の引き取り制度など)」についても、BCP(事業継続計画)の観点から強化していきます。もし私たちが事故などで不在になったとしても、このサービスや犬たちの幸せが守られる「仕組み」や「組織」を作ること。それが、命を預かる責任だと思っています。
さいごに
2025年も、残すところあと数時間となりました。
本年は本当にありがとうございました。すべての人々、すべてのマルチーズに感謝いたします。
皆様におかれましては、どうぞ良いお年をお過ごしください。来年も「もりたさんちのマルチーズ」を、よろしくお願いいたします。
