いつかまたどこかで【前編】

いつかまたどこかで_前編

7月に入り長雨で気持ちも滅入りがちになりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。もりたさんちのマルチーズです。少しばかり気が早いですが、梅雨明けが待ち遠しく、海水浴や花火大会の予定を立てたいと思う今日この頃です。

はじめに

もりたさんちのマルチーズは「千年の都」と称えられる京都で、世界最古の愛玩犬として知られるマルチーズの専門犬舎を運営しています。私たちは「紀元前から人々に寄り添い、幸せを与え続けてきたマルチーズが世界を平和に導くことができる」と本気で信じています。

私たちが皆さまに自信を持ってお約束できること、それは「もりたさんちのマルチーズには純血種同士の本物のマルチーズしかいない」ということ。世界中の人々を我が家のマルチーズで幸せにしていきます。

ひとりでも多く、幸せな飼い主を。一頭でも多く、幸せなマルチーズを。

を忘れることなく、邁進してまいります。

最近のお問い合わせ状況

先日、お客さまから「他に良い縁があったので、仮予約をキャンセルしたい」と連絡がありました。まったくもって問題ございません。お忙しい中、わざわざありがとうございました。美容院やレストラン、どういった予約でも同じですが、キャンセルの連絡というのはなにかと億劫なもの、意思をご連絡いただけるだけでもありがたいと思います。何より、もりたさんちのマルチーズのポリシーは

ひとりでも多く、幸せな飼い主を。一頭でも多く、幸せなマルチーズを。

ですから、私たち、もりたさんちのマルチーズとのご縁がなかったとしても、他の犬舎やペットショップで、どこかのマルチーズが、愛ある飼い主さま、ご家族さまの元で1頭幸せになるということですから、むしろ祝うべきことだと思います。

ここ数年、犬たちの地位と飼い主さまの意識の向上に伴い、私たちの周りでも「多頭飼い」にチャレンジしてみたいと思われる一般のご家庭が増えてきました。我が子同然のマルチーズが、他のマルチーズと一緒に生活するところ、見てみたいですよね。理解できます。

そういった中で、またどこかのタイミングでご縁があるかもしれません。その時にまた、もりたさんちのマルチーズが候補に挙がることがあるのであれば、私たちと、私たちのマルチーズが全力で飼い主さまとそのご家族が幸せになるお手伝いするだけです。

悪いペットショップ、悪いブリーダーは存在しても、悪いマルチーズなんていようはずもありません。そう、マルチーズに罪はありません。

最近のもりたさんちのマルチーズ

非常に湿度の高い日々が続いています。不快です。肌に纏わり(まとわり)つくような湿気が本当に嫌な気持ちにさせます。そして、不快な気持ちになっているのは我が家のマルチーズたちも同じだと思います。

少し前ですが、もりたさんちのマルチーズの犬舎内において、室温はそこまで高くないものの湿度が70%になっていたことがあり、すぐに除湿を行ったことがありました。15分くらいで60%を切りましたが、当犬舎のマルチーズたちはさぞかし不快だったろうに思います。

人間は暑いだとか、寒いだとか、不快だとか、いろいろな理由でその原因を自分の意思で除去できますが、犬たちはそうはいきません。ただひたすらに我慢するしかありません。少しでも我が家のマルチーズが、幸せで快適な生活を送れるよう、毎日何度も湿度を確認するようにしています

あまりに除湿が強過ぎると、今度は寒くなってきますのでなかなか調節が難しいです。27度以下、湿度は60%以下くらいが、過ごしやすいのではないかと思うのですが、この室温・湿度を維持するのが、意外に難しいです。

IoTツール

もりたさんちのマルチーズでは犬舎の管理をより的確に、リアルタイムに管理するためIoTツールを導入しました。このツール非常に有用で、一般のご家庭でもぜひ使用を検討してもらいたいくらい、使い勝手がよかったです。もったいぶるようで申し訳ないのですが、このツールに関しては、次回以降の記事でご紹介したいと思います。今回紹介しない理由は、このツールの説明を始めると推敲に時間がかかって、投稿が一週間くらい遅れてしまうからです。

いつかまたどこかで

6月14日の金曜日のことです。3月18日にこの世に生を受けた三女に暖かで幸せなご家族のお迎えがありました。三女は「そら」という名前になりました。そして無事に「みなとさんちのマルチーズ」となりました。

その日、みなとさまご家族は車で来ていただいたのですが、もりたさんちのマルチーズ、実は京都特有の非常に入り組んだ場所にあるため、事前に予想はしていたのですが、やはりわかりにくかったようです(すいません)。近くからお電話をいただくことになりました(お手数おかけしました)。

すぐに自転車を走らせ、お迎えにあがりました。なんとか誘導して犬舎に到着。運よく犬舎前に停車させることができるタイミングでした(近い将来、お客さま用の駐車場をご用意したいと思っています)。

応接室でお待ちいただき、無事に三女のそら、お母さんのケイツ、お父さんのアンディと対面。
※当犬舎では親犬の体調に問題がない限り、必ず両親と対面していただくようにしています。

売買契約書、生体保障の約款説明、健康状態の説明や飼育方法、躾の方法や、ご家庭での子犬との付き合い方、方針、法律で定められた事項を説明させていただき、なんとか無事お迎えが終わりました。私たちも、なにか特別なことをしたわけではありませんが、終わった後はなにかとてつもない重荷が下りたような、そんな疲れ、脱力、安堵感に見舞われました。

三女、その名は「そら」

そらは、生まれたときからお迎えの日まで、本当に人懐っこく、元気いっぱいで、お母さんであるケイツと同じく、非常にピョンピョンと飛ぶのが上手でした。

そらがその性格を出し始めたのは、生まれて3週間が過ぎたあたりでした。当初は姉弟全員、割と大人しく、おっとりしてそうだと思ったのですが、予測は良い意味で外れました。そらはとにかく元気いっぱいで、兄弟のなかでもやんちゃ具合は随一で、長女(ぽぽ)が窘める(たしなめる)ほどでした。私たちブリーダーもそらが一番元気だね、行動を見ているだけで、そらと判別できるとお互い話をしていたほどです。

当犬舎を旅立ってからも、何かと、みなとさんちで元気でやっているだろうか、と心配しておりましたが、幸いにもみなとさま本人から、いろいろと、そらと一緒に生活するうえでの躾の方法など、ご相談をいただきまして、その際にそらちゃんの様子を伺うことができました。

「そら、みなとさんちご家族を頼んだよ!君の世界最古の愛玩犬としての使命は、みなとさんご家族を幸せにすること、君ならきっとできるよ!」

そしてまたいつかどこかで。

もりたさんちメソッド(仮称)

今回、当犬舎ではある取り組みを行いました。それは独自で行っていたトイレトレーニング・メソッドです。子犬のトイレトレーニング、実は非常に難しくて、実際にきちんとした状態でお引き渡しができるブリーダーというのはなかなかいません。

実際、トレーニングをしっかりしてお引き渡しを行なおうとすると、かなり付きっ切りでお世話が必要になりますが、9割のブリーダーではそのように付きっ切りで子犬を見ることなどやっていません(やってそうな雰囲気はありますが)いろいろなブリーダーの紹介文などを拝見しますが、トイレについてはほとんど説明がありません。当然です、やってないのですから。試しに聞いてみると良いでしょう「犬舎ではトイレはトレーに移動してきちんとできていますか?」と。

ペットショップの場合

ペットショップはもっと酷い状況です。想像に難くありませんが、ペットショップで展示されている子犬の99%は躾がされていません。ペットショップでショップ店員が子犬にトレーニングを行っているところを見た事がありますか。ないと思います。なぜならショップ店員は子犬を売るのが仕事です。とにかく売ればよいので、トレーニングをするというよりは必死でお客さまに抱っこをさせようとします。ショップ店員のなかでは「抱っこさせれば勝ち」という言葉があるほどです。

もしスタッフが「ショップに来る前に、ブリーダーの犬舎でトレーニングされています」と説明するようなことがあれば、そのショップもスタッフも嘘つきです。注意しましょう。理由は、そのスタッフに聞いてみればよいでしょう「トレーニングされている犬舎に行ったことがあるのですか?」と。

高確率で癖になっている食糞

ペットショップに展示されている子犬を観察するとわかりますが、かなりの確率で食糞しています。食糞する理由はいくつかありますが、展示販売されている子犬は日中あの狭い空間で、ひたすらにいろいろな人たちに見られ、ストレスにさらされています。子犬にとって非常に退屈で暇な空間のため、自分が排泄したうんちで遊ぶことを覚えます。

本来、子犬という生き物はうんちをするタイミングが決まっています。つまり当然、食糞を覚えさせないようにうんちをしたら、すぐに掃除をしてやらないとうんちで遊ぶことを覚えます。栄養が足らずにする食糞以外に、この場合の食糞も、一度覚えるとなかなか直りません。

ペットショップの店員はほぼ100%「仕入れ元」であるブリーダーのことは知りません。ましてや犬舎にすらいったことがありません。知っているのは苗字くらいです。なぜならショップ店員はあくまで販売員であり、別にバイヤーがいるからです。ではそのバイヤーはブリーダーのことを知っているかというと、これもまたブリーダーのことは知りません。ペットオークションで挨拶するくらいの仲です。そのブリーダーがどういった取り組みやトレーニング、躾などをしているかなんて知る由もありませんし、目的は子犬をできるだけ安く仕入れることなので、取り組みやどういった親犬でなどどうでもよいのです。

〈整理します〉
・ペットショップの店員…子犬を売るのが仕事
・ペットショップのバイヤー…子犬をできるだけ安く仕入れるのが仕事

はい。この中に「仕事として」子犬のことを考えている人たちがひとりでもいるでしょうか。

ブリーダーの場合

ブリーダーに話を移します「ではブリーダーはどうか?」ですが、これもまた問題を抱えている犬舎が多くあります。まずは数年前の記事でも書きましたが、圧倒的にキャパシティ・オーバーの犬舎が多くあります。

私は昔、躾ができなくなる頭数が、その犬舎の限界頭数である。と提言させていただきました。私が知っている大阪府のブリーダーはたったひとりきりで80頭飼育している人を知っています。

さすがにどうやってご飯だのトイレの掃除などしているのだろうと不思議になりますが、おそらく牛舎のような感じで、トレイの掃除は行わず「エサ」だけを外から入れるような、家畜扱いの飼育方法をししていると思われます。所謂(いわゆる)パピーミルという施設と呼んでも良いと思います。

もはやそういったところでは子犬を譲るのはご家族単位ではやっておらず、ペットショップへの卸し、もしくはオークションといったところに流しているものと推測されます。そもそも一人きりで、80頭、毎日どこかの犬が出産するであろうに、そのような対応をしつつ、ご家族にお渡しするための十分な準備やフォロー、サポートができるはずもありません。

今回、YouTubeで姉弟全員がきちんとトイレトレーに移動して、おしっこやうんちをする動画を配信させていただきましたが、これは勝手にできるようになったわけではなく、きちんと、指定された場所でトイレを進んでするように誘導する、名付けてもりたさんちメソッド(仮称)が成功した結果です。

数々のYouTube動画がありますが、ブリーダーが配信している動画で、生後3か月の生まれたばかりのマルチーズがトイレトレーに移動して、おしっこ、うんちをきちんとしている動画は存在しません。

今回、私たちはこのトイレトレーニング法を、次回よりさらに理論的に実行していって、どなたでも当犬舎のマルチーズを飼う際には、必要な環境さえ用意していただければ、基本的に、すぐにトイレをきちんとできるようにまで教育してお渡ししようと思っています。

まずは、みなとさまから許可を頂きましたので、みなとさまのメッセージをご紹介します。

こんにちは。そらちゃんですが、昨日リビングフリーにしている時に初めてのトイレをゲージに自ら戻ってトイレトレーの上でしました!いつも、トイレかな?と思う素振りをした時にゲージに誘導して閉じ込めて、排泄したら出すということをしていましたが、今回はお水を飲みにゲージに戻っていったので、見守っていたら、トイレをしてみんなでたくさん褒めておやつをあげました。そして、その後、ゲージの中を掃除するためにトイレトレーをリビングに出していたところ、また自らトイレトレーでうんこをしました。はみ出さずに。そして、踏まないように気を付けながらこちらに来ました。本当に賢い子です!!まだ3ヶ月なのにほぼトイレが完璧です。周りの人の話を聞くと、けっこうトイレを覚えるのに一年くらいかかって大変だったという話を聞くのでそらちゃんは賢いし、森田ブリーダーさんのところでしっかりと学んできたんだと思いました。トイレトレーニングは本当に大変なので、うちは本当に助かっています。お留守番が長いのでトイレトレーニングする時間が短いことを気にしていましたが、最初からトイレができ、そしてリビングフリーにしてもこの早さで習得していくのがすごいと思いました!きっと、親犬も賢いのでしょうね。

今後の予定

この記事を投稿させていただいた時点で、長男は新しいご家族のお迎えが終わっています。【後編】の記事では、いよいよ当犬舎で残る最後の子、長男「小太郎」が新しいご家族のもとで生活を始めたことを書こうと思います。少し寂しくはなりますが、これが私たちが選んだ仕事です。どこかのご家族が、私たちが手塩に育てたマルチーズで幸せに導かれていく。その事実だけで十分です。

今回はこんなところで

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全世界がマルチーズで繋がりますように。