ご家族が決まりました

    ご家族が決まりました

    桜の便りが各地から届く今日このごろ、皆さま、お花見にはお出かけになりましでしょうか。もりたさんちのマルチーズです。

    最近、京都市内の中心地に出ると、ここはいったいどこの国かと思うほど外国人観光客が増えました。マクドナルドに行くと、大半が外国人ということもありました。わざわざ日本に来て、マクドナルドを利用するって、どういうことですか(笑)。

    最近のお問い合わせ状況

    先日、A様からお電話でマルチーズについてご相談をいただきました。相談先に当犬舎を選んでいただきありがとうございました。A様は以前、一緒に生活していたマルチーズが皮膚炎を発症して、いつも痒そうにしており、見ていて辛かったので、できれば次回は健康なマルチーズの子犬(以下、「子犬」)が欲しいということでした。

    今回のA様のご相談内容ですが、遺伝性疾患を疑った場合、子犬を家族に迎え入れる前に犬舎の環境や親犬の健康状態を確認することができれば、もしかすると皮膚トラブルを起こす兆候がある子犬、もしくは将来、皮膚炎を発症するかもしれない子犬を譲り受けることは防げたのかもしれません。

    しかし過去にもブログでお伝えしておりますが、完璧な子犬などおりません、幻想です。人間の子供と同じです。完璧な子犬が欲しいのであれば、いっそおもちゃ屋でマルチーズのぬいぐるみを買ったほうが、いくらかましです(どのマルチーズのぬいぐるみも等しく完璧なクオリティです)。マルチーズは世界最古の愛玩犬であり、その歴史から非常に長く人類に愛されてきました。その反面、純血種を守るため近しい遺伝子との交配が繰り返し行われてきた経緯があり、それ故に遺伝性疾患を抱えやすい側面を持っています(すべての純血犬種が抱えるリスクです)。

    机の上のマルチーズの子犬

    まともなブリーダーであれば、そのような側面やリスクが存在することは当然の知識として持っています。そしてブリーダーが血統や交配に対して高い意識を持って取り組んでいれば、産まれてくる子犬が遺伝性疾患を抱えるリスクは、限りなく低く抑えられるはずです。しかしそれでも完璧ということはあり得ません。たとえ万全を期していたとしても常にリスクはあります。万が一にも家族として迎え入れたマルチーズが遺伝性疾患を抱えていたり、遺伝性疾患を症状として発現したとしても、ひとつの個性として受け入れ、唯一無二の存在として自分の子供のように愛してあげてほしいと思います。

    ひとりでも多く、幸せな飼い主を。一頭でも多く、幸せなマルチーズを。

    A様のマルチーズも皮膚炎を発症していたのかもしれませんが、A様にとっては可愛い我が子に変わりはなかったと思います。それ故に辛そうにしているA様のマルチーズを前に、A様自身も苦しまれたのかもしれません。しかしA様に何ら責任はありません。むしろ責任があるのは劣性の遺伝子を取り除く努力を怠ってきた業界およびブリーダーにあります。そして、これだけは断言させてください。A様のマルチーズはA様のもとで過ごすことができて幸せでした。きっと虹の橋のたもとで待っていると思います。

    「BREEDING」の文字が刻まれた木製のブロック

    もりたさんちのマルチーズを含め、わたしたち新しい世代のブリーダーは、不幸な飼い主さまや不幸な子犬を増やさないために、従来の古いやり方ではなくデジタル技術を駆使したり、インターネットを活用して情報収集を行ったり、先進の医療技術を取り入れたり、少しでも劣性の遺伝子を後世に残さないように、より洗練された新しいブリーディングに取り組むことが使命である、と確信します。もちろんそのようなブリーディングは「こうあるべき」と常に思考が停止しており、向上心のかけらもなく、既得権益を必死で守ろうとして業界で幅を利かしている古参のブリーダーたちにはハードルが高過ぎて無理でしょう(横浜にある国内屈指のマルチーズのトップブリーダーでさえ遺伝性疾患検査は行っていません)。

    業界の古い価値観や悪しき慣例は変えていく必要があり、新しいマルチーズの血が求められている時期に来ているのかもしれません。

    最近のもりたさんちのマルチーズ

    非常にバタバタしておりました。バタバタしていた理由はふたつです。

    バタバタしていた理由・その1

    子犬のための健康保険、いわゆるペット保険を取り扱うために必要となる保険会社との代理店契約や保険に関する勉強会などがあったためです。実は昨年末に損害保険募集人資格試験(損害保険募集人一般試験の資格を取るには | 大学・短期大学・専門学校の進学情報なら日本の学校)を受けて保険を取り扱うための資格自体は取得していました。

    代理店契約が遅れた理由

    しかし、その後に特定の保険会社と具体的な代理店契約を結んでいませんでした。つまり当犬舎のマルチーズをお譲りする際、念のためにペット保険も検討したいという要望に応えられない状態でした。

    代理店契約が遅れた理由は、ペット保険を取り扱う保険会社が非常に多くある状況で、正直どのペット保険が飼い主さまにとって安心できるものなのか、また検討に値するのものなのか、判断がつかなかったためです。

    代理店契約を検討した保険会社を列挙すると、アイペット損保、SBIいきいき少短、FPCなどペットショップへ赴くと必ず見かけるペット保険や、auのような携帯キャリアが扱うペット保険、楽天のような大手ECモールが扱うペット保険、アクサダイレクトのような自動車の保険会社が扱うペット保険、ショッピングモール最大手のイオンが手掛けるペット保険などなど。

    悩む男の人の後ろ姿

    アニコム損保と正式に代理店契約を結びました

    そういったなかで大変迷いましたが、飼い主さま視点に立つということを念頭に置いて検討を重ねた結果、国内のペット保険では最大手のアニコム損保と正式に代理店契約を結びました。

    アニコム損保のペット保険の取り扱いを決めた理由は、一般的なペット保険は、動物病院受診時の医療費は全額自己負担による前払いとなり、受診後の煩わしい保険金請求の手続きが必要となります。それに対し、アニコム損保のペット保険は健康保険証を見せるだけで窓口清算が可能です(その他、LINEおよび書類郵送での保険金請求にも対応しています)。そもそも論としてペット保険に加入する目的のひとつは、手術や入院など大きな医療費負担を回避することです。前払い制度を採用する一般的なペット保険は(申請後に支払った医療費が返ってくるとはいえ)一時的であっても、医療費を全額自己負担することは保険の役割を考えた場合、大きなデメリットであると感じました。

    わたし自身の国民健康保険も窓口清算です。自動車保険も事故を起こしたからといって、緊急でもない限り修理費用を自己負担することはありません。窓口清算ができて当たり前、それが一般的な感覚です。

    対応している動物病院の数も大切な要素

    さらに窓口清算に対応している動物病院の数も大切な要素だと思いました。窓口清算が可能といっても対応している動物病院が自宅周辺になければ意味がありません。アニコム損保の窓口清算に対応している動物病院の数は、全国で6,500病院(全国の病院の5割以上)を超え、他社と圧倒的な差があります。これだけ多くの動物病院で窓口清算が可能なのですから、きっと加入を検討している飼い主さまの自宅周辺にも、対応している動物病院が多くあることでしょう。

    大事な家族に何かあった時、加入していてよかったと思える保険、それがアニコム損保のペット保険であると判断しました。以上が当犬舎で取り扱いを決めた理由です。

    ペット保険の加入の是非

    しかし前述した内容とは矛盾しますが、当犬舎のスタンスとしてペット保険の加入の是非は、飼い主さまの考えを尊重したいのが本音です。飼い主さまの中にはペット保険に否定的な方もいらっしゃると思います。当然ながら当犬舎でもペット保険への加入は強く薦めるものではありません。ただし事実として、世界中のトップケネルを渡り歩いても、健康に関して根拠もなく「絶対に大丈夫」と断言できる犬舎は存在しません。また、交通事故のようにいくら注意をしていても相手側の過失で発生する怪我もあります。

    ペット保険の加入を検討される場合

    もしものことを考えてペット保険の加入を検討される場合、アニコム損保のペット保険に関しては、当犬舎のマルチーズをご家族に迎え入れる際の加入が条件となっておりますので、ぜひ事前にご相談ください(当犬舎からも子犬のお迎え前にご案内いたします)。飼い主さまがご希望される場合、当犬舎に直接、保険会社の担当者を呼び、ペット保険の内容について詳細に説明を受けたり、ご質問などに回答できるような機会を設けることもできます。少しでも飼い主さまの不安解消に尽力させていただければと思います。

    バタバタしていた理由・その2

    多様な決済手段に対応するためです。今までは、もりたさんちのマルチーズは現金振り込みにしか対応しておりませんでした。しかし今回、様々なキャッシュレス決済に対応いたしました。

    ご利用可能な決済方法

    • クレジットカード決済(Visa/Mastercard/銀聯/JCB/AMEX/Diners/DISCOVER)
    • 電子マネー(iD/楽天Edy/nanaco/WAON/QUICPay+/交通系電子マネー)
    • コード決済(楽天ペイ/d払い/PayPay/メルペイ/auPAY/ゆうちょPay/Alipay/WeChatPay(微信支付)/銀聯(ユニオンペイ)

    決済方法に関してご不明な点がございましたら、お気軽に問い合わせください。(予約金に関しては、従来通り銀行振り込みでお願いします)。

    お支払い分割サービス

    サービス開始時期は年内を目標に、当犬舎の手塩に掛けて育てあげた特別なマルチーズを、ご家族の一員にと考えてくださるお客さま向けに、クレジットカードの利用を控えたいお客さまを対象とした、分割でのお支払いを可能にするサービスを開始する予定です。

    月々のお支払い負担額を約2万円程度に抑え、大きな金額をご用意いただかなくても当犬舎のマルチーズをご家族に迎えていただけるようなサービスにしたいと思っています。こちらに関しても進捗ございましたら、ブログにてご報告させていただきます。

    ご予約ありがとうございました

    今回、アンナが出産した子犬たちですが、初期に仮予約をしていただいたお客さまで早々に枠が埋まってしまいました。本当にありがとうございました。そして仮予約をしていただいたにもかかわらず、当犬舎のマルチーズをご家族としてお届けできなかったお客さまに対し、心からお詫び申し上げます。

    アンナが出産した子犬たちは、首を長くして今か今かと心待ちにしていただいている新しいご家族さまのお気持ちを思い、その日まで大切に育てます。

    やはりブリーダーから譲り受けてほしい

    今回、アンナの出産から新しいご家族が決まる流れを経験して、もりたさんちのマルチーズは強く思ったことがあります。それはブリーダーという役割でなければ、この理想的な流れは実現できなかったということです(ペットショップの役割では無理だということです)。

    理想的な流れとは

    わたしたちブリーダーは親犬とその親犬が産んだ子犬にとって、一番身近な存在であり、最大の理解者であり、唯一の家族です。そして親犬と子犬の幸せを一番に願っています。ありがたいことに、ご縁があり、ご家族の一員として迎えたいと申し出ていただけるお客さまがいらっしゃる状況で、そのお客さまに対し親犬や子犬について詳細にご説明してお譲りすることができます。これ以上理想的な流れはありません。

    3頭のマルチーズの子犬

    わたしたちは親犬の専門家です

    もりたさんちのマルチーズは、親犬アンナが0歳の頃から家族として迎え入れ生活を共にしてきました。つまりアンナというマルチーズに関して、誰よりも知っている専門家です。アンナというマルチーズがどういった強みや弱み、性格や習性を持ち、どのような身体的特徴を持っているか、すべて知り尽くしています。

    誰が子犬について一番詳しいのか

    アンナのすべては高い確率でアンナが出産した子犬に遺伝します。もりたさんちのマルチーズはアンナの出産に立ち会い、産まれた子犬は新しいご家族がお迎えに来ていただくその日まで、我が子のように毎日お世話をいたします。アンナの子犬はいつ眼が開き、今日の体重は何グラムで、どういった性格をしており、どういった食べ物が好きで、毎日どのように遊んでいるか、すべて把握しており、それを新しいご家族に説明ができます。(ペットショップではこの部分が実現できません)。

    親犬と親犬が出産した子犬の基本的かつ固有の情報を知っているのは、その犬舎のブリーダーだけなのです。専門家は毎日、生活を共に過ごしているブリーダーだけなのです。

    そしてもりたさんちのマルチーズがさらに他犬舎と違い特別なのは、逐一親犬や出産の状況など細かに情報を発信している点です。ブログの記事や子犬情報を読んでみてください。どの情報も他犬舎でさえ手に入らない貴重な情報ばかりです。

    ペットショップで子犬を購入する場合

    ペットショップで子犬を購入する場合を考えてみましょう。実はペットショップの販売員は入荷してくる(あえて入荷と表現します)子犬のことは何も知りません。知っているのは犬種の特徴や歴史くらいなもので、本や雑誌、インターネットで簡単に情報の入手が可能です。

    子犬の生い立ちである基本的かつ固有の情報は、販売員は知る術もありませんし興味も持ちません。理由は簡単です、自分たちが出産に立ち会い、苦労して育てたわけではないからです。

    • いつ?
    • どこで?
    • どんな環境で?
    • どんな親犬に?
    • どんなブリーダーに?

    子犬を商品として見ている販売員たち

    つまり生き物というより、商品として見ているのです。とはいえ子犬は可愛いとは思っているでしょう、でもどちらかというと、インセンティブのために早く売れて欲しいくらいにしか考えていません。その程度の意識しかない販売員に展示している子犬について、いつどこで、どんな環境で、どんな親犬に、どんなブリーダーに育てられたのかなど、末端の販売員が回答できるはずもありません。質問すること自体に無理があるのです。

    ペットショップで檻に入れられた、展示販売される子犬と子猫たち

    ドッグサロン、ドッグダイアモンドの石原弘之氏がYouTubeの自身のチャンネルである「犬のトリミングチャンネルDOGDIAMOND」で興味深い動画を公開されていたので、その一部を引用させていただきます。

    「犬の一生に関わることとして、この繁殖の背景に興味がわかない人っていうのは、その後の社会化・躾・美容・食事・医療・住環境に関しても、やっぱり平均して興味は低いはずなんです。興味がないものに、お金をかける人は少ないですから、ペットショップ側でいうと、自社の比較的安いワンちゃんを買ってくれた人に、とんがった高級ドッグフードを薦めるわけがないんです。」

    「子犬のバックグラウンドに興味がない人は、相対的に犬の健康にも興味がない」と言える、とわたしたち、もりたさんちのマルチーズも思います。

    ブリーダーから子犬を家族として迎えようと考える人たちは、高い安いの金額ではなく、その子犬の育った環境や、親犬の性格、健康面も含めてひとつのパッケージとして捉えています。子犬のバックグラウンドに興味を持っていただける人たちであり、そのようなご家族に我が家のマルチーズを迎え入れていただける事に幸せを感じます。

    今後の予定

    今回の出産でアンナはいったんお休みに入ります。当犬舎のために頑張ってくれました。当分の間、ゆっくり静養させたいと思います。次回の出産はケイツを予定しております。うまくタイミングが合えば夏ごろから秋には出産、11月から年内に新しいご家族が決まれば嬉しく思います。

    ケイツはアンナ同様に、涙やけがほとんどありません。しかし性格は寂しがり屋で冷静なアンナとは対照的で、お転婆という表現が非常に合う、元気いっぱいの女の子です。どうぞご期待ください。

    今回はこんなところで

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    よいご縁がありますように。